ジフィーポットはあまり使うべきじゃない。使ってみた使用感
ジフィーポットって何?
ジフィーポット (Jiffy Pot) は、
- 種を発芽させたり、苗を育てるためのプラスチック製のポットのこと
- バイオデグレード可能で、土に直接植えることができます。
ジフィーポットは、種を発芽させるために使用されることが多いです。
種をジフィーポットに植え、水を加えると、ジフィーポット自体が水を吸い上げ、中の土を湿らせます。
その後、種を発芽させるための適切な環境を提供することができます。
苗を育てるためにも使用されます。
苗をジフィーポットに植え、十分な水分と日光を与えることで、健康的な植物を育てることができます。そして、苗をポットから取り出す際に、ポット自体がバイオデグレードするため、苗を傷つけることがありません。
ジフィーポットは、簡単に使用でき、環境にも優しいので、庭師や植物愛好家に人気があります。
実際に使ってみた感想
- 乾燥が激しい
- カビる
- 根が突き抜けない
▶乾燥
通常のポットと違い、土の表面だけでなくポット周囲からも水分が蒸発するのですぐカラカラになる。
水を頻繁にあげなければいけない。
手間も増えるし、水不足→潅水の繰り返しが苗に良いとは思えない。
▶カビ
じゃあ乾燥させないようにしようと、日当たりの良くはないところに置く場所を変える。
すると、今度は草が徒長し始める。
(徒長:草が太陽を求めて上に上にと伸びてヒョロガリになること)
湿り気が抜けず、特にポット底部にカビが生える。
▶根が出ない
ポット自体もそれなりに固めに作られているので、根がポット内をぐるぐるし、植え替え後もいつまで経っても根が広がらない。
通常のポットなら底部の穴から根が抜ける。
が、ジフィーポットはなぜか底部の横に穴がある。
真下にいこうとする根がなかなかその穴から抜けようとしない。
そもそも根って普通一つが真下にいこうとするもの。横から抜けたら変に曲がってしまう。
▶値段
ジフィーポットは通常のポットよりも高い。(2~3倍)
数が増えれば当然コストはかかる。
ではその分効率が良くなるかと言えばそうでもない。
植え替えのスピードは通常のポットとそこまで大きな差はなく、「即乾燥」、「カビ」、「植え替え後の根張り」など問題も多い。
また、通常のポットは何度も使えるが、ジフィーポットは1回切り。
値段自体は大体通常ポットの2~3倍だが、それに×年数分差が出る。
ジフィーポットって誰向けの商品?
じゃあジフィーポットって何がメリットなのか考えると…
「有機が好き、ビニールなど人工物が嫌い、コスト気にしない、株の植え替えにやる意義を感じないのでコストできるだけ早く終わらせたい」
こんな人向けでしょう。
バイオデグレードとは、自然環境において微生物や酵素によって分解され、無害な物質に戻ることを指します。
使用後に地球上に残り続けることがなく、環境に負荷を与えないため、環境に優しいと言えます。
このようにジフィーポットのメリットは「分解されるので、そのまま植えられる」点。
ただし、分解されると言っても1~2か月で消えるものではない。
植え替えは、農作業の中でかなり重労働だが、それは農家のように扱う株が何百何千とある場合。
家庭菜園なら植え替え1ポットあたりの労働量は大したことない。通常のポットから出して植えるのと、ジフィーポットでそのまま植えるのに時間的にはそこまで大きく差はないので、家庭菜園なら誤差レベルの差しかない。
こういう点に合致すれば購入する意味はあるでしょう。